去年8月の大雨で、松本空港の滑走路の下を通るアンダーパスが冠水し車両4台が水没したことを受け、新たな安全対策が施されました。

新たな対策が施されたのは、松本市と塩尻市にまたがる、県道の「松本空港トンネル」で、信州まつもと空港の滑走路の下をくぐる、アンダーパスです。
ここでは、去年8月、突然の大雨によって大量の水が流れ込み、最も深いところでおよそ1.2メートル冠水。幸いけが人はいませんでしたが、車両あわせて4台が水没しました。

県の職員:「昨年の被害を受けまして新設したものが、きょう見ていただくエアー遮断機」
今年の出水期を前に、県は現場に新たな安全対策装置を設置し、27日試運転を行いました。
トンネル入り口の電光掲示板に「路面冠水」の表示が出ると…、路肩に設置された箱の中から、蛍光色のバルーンが出てきます。
長さ5メートルの「エアー遮断機」で、トンネル内のセンサーが10センチの水位を感知すると、自動で膨らみ道路を封鎖します。

感知から、完全に膨らむまでは20秒ほど。作業員が現場に行かなくても、安全かつ迅速に通行止めを開始できます。
松本建設事務所 太田芳樹維持管理課長:「有事に有効に働いてトンネルへの進入防止につながればということで、通常の通行止めよりはスピーディーに対応できる」
県によりますと、県道へのエアー遮断機の設置は初めてで、今後、警告灯や路面標示とともに緊急時の安全対策に活用されます。