一体何に刺されたのか…まさかマダニ!?

初めて「虫に刺されて血豆ができる」経験をした筆者は、心配になり「血豆」「かゆみがない」「虫刺され」などで検索してみたところ、「マダニ」の可能性があるとのことでした。

マダニの場合、かゆみなどの自覚症状がないまま吸血され、刺された痕に血豆ができることがあるようです。しかも、マダニが感染症を媒介した場合、発熱や嘔吐などの症状がでることもあるとか。

とても不安になって、翌朝皮膚科を受診すると「マダニだとしたら、まだマダニが皮膚にくっついているはずだから、これはブヨ(地域によってはブユ、ブト)でしょう」とのことでした。

マダニは、一旦吸血をはじめると、体長が「スイカの種」ほどの大きさに膨らむまで数日間、皮膚にくっついているのだそうです。

ちなみに...マダニに刺されたら大変なことに!

害虫駆除を専門とする東洋産業の大野竜徳さんに、マダニについて聞きました。

(東洋産業 大野竜徳さん)
「マダニは、近年、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)のような病気を媒介することで広く知られるようになった、ダニの仲間です」【閲覧注意!画像②】

【画像②】マダニ

「野生の動物や野良猫などがうろつく、雑木林・草地・野山・倒木の裏などに潜んでいます」

「マダニは成虫でも3~8mmで、平たい体をしていますが、吸血後には水風船のように膨らみ、大きいもので20mm近くになるものまでいます」【閲覧注意!画像③】

【画像③】吸血してパンパンに膨らんだマダニ

「マダニは葉や木の枝の先端で、獲物が来るのをじっと待っています。そこに近づいた動物のニオイや体温に反応し、飛び移ってきます」

「そこから吸血しやすそうな場所を探して体を這いまわり、服の内側や毛の中に入り込み、吸血を始めます」

「吸血中は痛みゼロで気づかれにくく、お腹いっぱいになるまで差し込んだ口で相手の体に刺さっているので、なんだかマメのようなものがあるぞ、ということで後から気が付くことがあります」

「主な症状として、マダニが外れた後に吸血部が腫れたり赤くなったりすることもありますが、力任せにとろうとすると、マダニ自身が分解してしまい、口の周りが皮膚の中に残った状態で膿んでしまうことがあります」

「さらにSFTSや日本紅斑熱などのウイルス・細菌を媒介することがあるとても怖い生き物です。慣れていない方は絶対に素手で取ろうとせず、医療機関にかかりましょう」

▼見分け方① マダニは数日間、皮膚にくっついていることが多い