実際の現場では…

熊本城の宇土櫓(うとやぐら)では、石垣の復旧作業の真っただ中です。きょう(23日)午後2時の熊本市の気温は28.1度、日陰もない場所での作業です。

ファンの付いた作業服を着るといった工夫のほかに、どのようにして熱中症を防いでいるのでしょうか。

大林組 熊本城土木工事事務所 清水英児 工事長「本日の気温と湿度をまず確認。こまめに摂ろう 水分・塩分」

熊本城内にある工事事務所です。この事務所は作業員の休憩所を兼ねていて、熱中症予防を意識させる掲示があちこちに。気温や湿度の計測器も設置し、リアルタイムで周知しています。

事務所には、エアコンを完備しているほか、水分補給のための冷蔵庫・冷凍庫はあわせて3台設置されています。

清水工事長「氷は、もし何かあったときにすぐに対策がとれるように、脇の下を冷やすなど対策もできるようにしています」

さらに、みなが揃って身につけている腕時計のようなアイテムにも熱中症予防の秘密があります。

清水工事長「心拍数を測っています。そのデータがタブレット端末にでてくるのです」

着けている人の心拍数をリアルタイムで把握でき、位置情報とその場所の「暑さ指数」も分かる仕組みです。

やれることは何でもやるという態勢ですが、すべての企業がここまでできるわけではないだろうとも話します。

清水工事長「建設業みなまでは、まだやっていないと思います。費用もかかるでしょうからね」

説明会を開いた熊本労働基準監督署は、「費用をかけずともできる工夫はある」と話します。

熊本労働基準監督署 吉野真太郎 安全衛星課長「ケースバイケースですし、会社の限界や作業状況もある。日陰でこまめに休憩をとるとか、自家用車が近くにあるならそこでクーラーをかけて休憩するとか検討していただきたい」