食材や燃料費の高騰などで宅食サービス業界が厳しい状況に置かれる中、需要を伸ばしている店があります。高齢化が進む被災地の富山県氷見市で栄養満点の弁当を届けるこの店の女性従業員の思いを取材しました。
一人ひとりに寄り添う手作り弁当と安否確認

川口彩由美さん「垣内さん。失礼します」
高齢者向けの宅配弁当店に勤務する川口彩由美さん。
川口彩由美さん「おかゆと書いてあって。柔らか食ですね」「歯茎や舌でつぶせるような固さになってまして」


届けるのは1人1人にあった手作りのお弁当。
この日は1人暮らしの垣内愛子さん、92歳の自宅を訪れました。
垣内愛子さん
「歩かれんもんで買い物に行けないんです、作ろうにも。助かってます。有難いです」

実はこの宅配弁当、高齢者の「見守り」も兼ねています。
垣内愛子さん
「いつも1人でじっとテレビ見てるもんでやっぱり誰か来て喋ったら楽しいです」
川口さん
「たまに家の方に上がってお話させて頂いたりお父さんのお話し聞いたりさせていただいて。本当に誰かの生活の助けになれればうれしい」「ありがとうございます。また明日」
川口さん
「毎日お会いしてるので変化は気づきやすいかなと思います」
弁当は原則手渡しで宅配時に利用者の所在が確認できなかった場合、登録された家族などに連絡するなど「安否確認」の役割も担う仕組みです。
