長野電鉄の列車が小屋に衝突し1人が死亡した事故で、当時、現場周辺で発生した突風は、ダウンバーストもしくはガストフロントの可能性が高いことが分かりました。

21日午後5時50分ごろ、須坂市を走行していた長野電鉄の普通列車が、鉄パイプ製の小屋と衝突しました。

この事故で、長野市の56歳の男性会社員が死亡し、いずれも長野市の65歳と56歳の公務員の男性2人が頭に軽いけがをしました。

現場周辺では、このほかにも21日午後5時40分から50分にかけて、激しい雨や突風が吹き、住宅の屋根がはがれるなどの被害があったため、22日、長野地方気象台が職員を「気象庁機動調査班」として現地に派遣し調査を行いました。


その結果、現場周辺で吹いた突風は、積乱雲から吹き降ろす風が地面に衝突して起こる「ダウンバースト」か、積乱雲から吹き降ろす冷たい空気が、周囲の温かい空気とぶつかって発生する「ガストフロント」の可能性が高いと判断しました。

突風は、最大瞬間風速30メートルと推定されるということです。

21日は、現場から1キロほど離れた須坂市消防本部で事故が起きる直前の午後5時40分に、最大瞬間風速26.5メートルを観測していました。