天皇陛下は、来日中のハンガリーの大統領と皇居で懇談し、両国の著名な音楽家などの話題に花を咲かせました。

陛下は午前11時ごろ、皇居・御所の車寄せでハンガリーのシュヨク大統領を出迎え、握手を交わされました。

大統領が陛下に「日本の温かい歓迎に感謝します」と話すと、陛下は「以前、ハンガリーを訪れたことを覚えております」と英語でにこやかに応じられました。

大統領は24日に大阪・関西万博で行われる「ハンガリーナショナルデー」に出席するため、今回初めて来日し、御所に招かれました。

宮内庁によりますと、懇談では、大統領が両国の関係強化に重要な役割を果たしているのは音楽だとしたうえで、指揮者の小林研一郎さんがハンガリーで活躍していると話し、これを聞いた陛下は喜ばれていたということです。

また、ビオラを長年演奏している陛下は、ハンガリーの作曲家・バルトークが好きだと明かし、バルトークの『ヴィオラ協奏曲』を演奏するのは難しいと話されたということです。

陛下は、ライフワークにしている「水問題の研究」に関する著書がハンガリーで翻訳されて出版されていることについて感謝の気持ちを示すなど、およそ25分間、和やかに懇談されました。