山口県周防大島町の大島商船高専で、男子学生がいじめを苦に自殺してから9年です。

命日に合わせ遺族らが花を手向け、再発防止への思いを新たにしました。



遺族や教職員が花を供え、黙とうをささげました。

2016年5月21日未明、大島商船高専の当時1年生の男子学生が、校舎から飛び降りて自殺しました。

クラスメート9人によるいじめが原因でした。



去年、事件を風化させないようにと遺族が学校の敷地内に作った広場の石碑には、男子学生が20歳の自分に宛てて書いた手紙の1文が刻まれています。

学校は、いじめたとされる9人のうち8人と卒業後もSNSなどで連絡をとっていて、うち1人は「遺族と会ってもよい」と話しているということです。

学校は「今年中には遺族との面談を実現させたい」としています。



男子学生の母親
「人の記憶は時間とともに薄れていきます。私ですら息子の記憶が薄れているような気がします。だからこそ、この学校に息子が生きていたこと、彼がいじめによって自死してしまったという事実についても、何年時がたっても忘れてはいけないことだと思っています」

男子学生の母親は「クラスメートとの面談のめどがたったことは大きな前進」としたうえで「いじめは命をも奪うものということを忘れないでほしい」と訴えました。