WHO=世界保健機関で20日、感染症対策を強化するための新たな国際条約「パンデミック条約」が採択されました。

「パンデミック条約」は、新たな感染症の世界的流行に備え、3年前からWHOの加盟国によって協議が進められていて、20日に行われた総会で全会一致で採択されました。

条約では途上国にもワクチンが円滑に行き渡るようにするため、製造したワクチンの20%をWHOに提供することが定められたほか、病原体の情報を共有することや技術移転の促進なども盛り込まれています。

WHO テドロス事務局長
「多国間主義は機能しているだけではなく、共通の脅威に対して共通の解決策を見出す唯一の方法なのです」

WHOのテドロス事務局長はこのように述べ、国際協力の重要性を強調しましたが、最大の資金拠出国であるアメリカはトランプ大統領がWHOからの脱退の方針を表明していて、今回の総会も欠席しています。