広島市にある、11年前に起こった土砂災害の被災地で、若者たちがコメを作り、復興支援の酒を造っています。悩みの種が「シカ」です。去年は、田んぼを荒らされ、酒造りを断念しました。“リベンジ”に向けた田植えがありました。
11年前の広島土砂災害の被災地である、広島市安佐北区大林町桧山地区。先週末、その一角が家族連れや若者たちで賑わいました。
馬場田真一代表
「きょうは、田植えを体験してもらいます」
グループ「ふるさと楽舎」は、7年前から休耕地を再生しながら、20アールの田んぼでコメを作っています。
活動の柱が「大林千年」という地域の酒造りです。自分たちが作ったコメを地元の酒蔵で酒にして、収益の一部を活動費にあてています。しかし、去年は酒造りを断念しました。
原因は、田んぼを荒らすシカです。

馬場田代表
「3回入られて、品質下がっちゃう、量が下がっちゃうということになって。もう間違いなく、リベンジの田植えです」
最初は防護ネットの隙間から侵入されました。すぐに補修しましたが、今度は体当たりでネットを破ったそうです。馬場田さんは、田んぼの周りにワナを仕掛けて応戦しましたが、酒造りに必要なコメを確保できませんでした。