警視庁は10月31日から自転車の交通違反に対する取り締まりを強化。「信号無視」「右側通行」などの行為を対象に、刑事罰の対象となる「赤切符」を積極的に交付します。
これを機に知っておきたい、“自転車のルール”について弁護士を交えて解説します。
■10月31日から自転車取り締まり強化 「信号無視」「右側通行」など
井上貴博キャスター:
自転車はあくまでも軽車両ですので車と近いという認識をもう少し広めていきたい、そういった思惑もあるようです。
10月31日から積極的に「赤切符」を交付する、取り締まりを強化する方針が打ち出されました。取り締まりを強化するのは主に4つです。

▼信号無視
▼一時不停止
▼右側通行
▼徐行せず歩道を走行
先程、「赤切符」というお話しがありましたが自転車においては従来、2種類に分けられます。

【自転車指導警告カード】
黄色い紙で、渡されても罰則はありません
【赤切符】
去年1年間で4000件以上交付されていますが、10月31日からより厳しくし、「赤切符」は基本的に刑事罰に近いもので、車で切符を切られるのと近い感覚に自転車もしていきましょう、赤切符を広げていきましょうという動きです。
ではどういったときに赤切符で罰則を受けることになるのか。

▼信号無視
罰則:3か月以下の懲役または5万円以下の罰金等
▼一時不停止
罰則:3か月以下の懲役または5万円以下の罰金等
▼右側通行
罰則:3か月以下の懲役または5万円以下の罰金等
▼徐行せず歩道を走行
罰則:3か月以下の懲役または5万円以下の罰金等(歩道通行要件を満たさないにもかかわらず歩道を通行した場合)
3年以内に2回以上、「赤切符」を交付された場合、1回6000円3時間の講習を受けてください。受講しない場合は5万円以下の罰金が科せられるというものです。
自転車でヒヤッとする場面が増えたという実感もあるかと思います。2016年の警視庁のデータでも交通事故全体に占める自転車事故の割合は右肩上がりであることがわかります。

<交通事故全体に占める自転車事故の割合>
▼2016年 32.1%
▼2017年 33.4%
▼2018年 36.1%
▼2019年 39.0%
▼2020年 40.6%
▼2021年 43.6%
この背景を、道路交通法に詳しい高山俊吉弁護士に話を伺いました。

高山弁護士
「電動アシスト付き自転車やロードバイクの普及で自転車が高速化し、コロナ禍で自転車通勤・通学やデリバリーサービスが増えたことをも影響している」