植物が教えてくれる季節

気象庁では、季節の進み具合や気候の変化を知るために「生物季節観測」という動植物の観測を行っています。

季節を告げる植物の生物季節観測は規模を縮小して行われています。

以前は植物34種目、動物23種目を対象に、開花や初鳴きなどを観測していましたが、生態環境の変化や対象を見つけることが難しくなったため、動物観測は廃止、植物も「あじさいの開花」「いちょうの黄葉・落葉」「うめの開花」「かえでの紅葉・落葉」「さくらの開花・満開」「すすきの開花」の6種類9現象となりました。

梅雨入りがわかる植物は?

「梅雨」といえばやっぱり「あじさい」を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか?

あじさいは梅雨のころに装飾花が集まって半球または球状に開きます。その柄が集まった中心で小さな「真の花」(両生花)が咲きます。

あじさいは装飾花ではなく「真の花」が2~3輪咲くと開花となります。

気象予報士 森朗氏:
あじさいの開花日は真の花が2~3輪咲いた最初の日をいいます。
ちなみに関東甲信の梅雨入りの平年は6月7日ごろ、あじさいの開花日の平年値は6月10日ごろになっています。だいたいあじさいが咲く頃に梅雨入りすることが多いようです。