退職の意思を本人に代わって企業に伝える「退職代行」。1年のうちで最も忙しくなるのが5月です。特にGW明けに依頼が増えるという現状を取材しました。

「便利」「気分が楽」GW明けに依頼殺到

退職代行SARABA 岡本大輝 代表
「勤続年数が4月2日とあるので新卒ですかね。退職理由は会社が求めることと自身の働き方の相違のためと書いてますね」

大型連休が明けて2日。この男性が電話をしているのは…

退職代行SARABA 岡本大輝 代表
「退職代行SARABA岡本と申します。御社にお勤めされている○○様から退職代行の依頼がありまして・・・」

退職代行です。こちらは福岡県香春町に本社を構え、全国で退職代行サービス事業を展開する「SARABA」。

依頼料は1件2万4000円で、本人に代わって企業の人事担当者に連絡し、退職の意思を伝えます。

大型連休のGWを含む5月は退職依頼が増加し、一年で最も多くなります。

退職代行SARABA 岡本大輝 代表
「休んでいる間に将来のことを考えて、この会社でやっていけるかなとか。入社1か月である程度この会社のどういうことをやるのかとか、そこにずっといて将来はあるのかとか、地元の友達とかと話してそこの差を感じたりとかあるのかなと思います」

街で話を聞いてみると…

19歳(運輸系・入社1か月)
「違う県の友人が、自分が思っていた雰囲気と上司から言われる会社の方針が違って、早速辞めた人もいます。」

Q.退職代行どう思う?
「便利だなと思います。上司から言われるのが怖いとか、それを言ってもらえるから辞める時に気分が楽とかがあるのかなと思います。」

依頼者の6割が20代

5月の依頼者は138人(14日時点)。特にGW明けとなった7日は44件と、今年度に入って最も依頼が多い日となりました。

依頼者の男女比は半々ですが、特に多いのは20代で、全体の6割に上ります。

Q.退職代行どう思う?

50代(外資系)「自分の気持ちを自分で言い表せないのは責任感がないのを感じるのと、それがビジネスとして成り立っていることに違和感がある」

30代(金融系・飲食業から転職を経験)「退職を伝えるのは結構なエネルギーを使うと思う。お世話になった会社でもあるので、そこに対して『辞めます』って言うのは勇気もいる中で、代わりに言ってくれるのはすごくありがたい」