松本市の中心市街地にある街路樹に14日、「黒い塊」が現れたとの情報があり、取材に向かいました。いったいその正体は?
JR松本駅から東に200メートルほどの場所に立つ街路樹。
高さ3メートルほどの場所に「黒い塊」ができていました。

大きさは幅およそ40センチ、高さは20センチほど。
14日昼過ぎ、黒い粒のようなものが無数に映った画像とともに、SNSにこんな投稿がー。
「ハチの大群が発生!?なんか怖い」

正体は、おびただしい数のハチの群れです。
SNSに投稿した人は:「3年、近くで暮らしていますが、3年間で初めてです。いっぱい飛んでいたら気持ち悪いというか、怖いですね」
記者リポート:「市街地の街路樹のハチの群れは『分蜂』と呼ばれるハチの引っ越し中に、羽休めをしているところだと考えられます」
信州大学の副学長で昆虫を研究する東城幸治教授によりますと、分蜂(ぶんぽう)とは、女王バチを中心としたミツバチの群れが新しい巣を作るために行う引っ越しのこと。
春から初夏にかけてよく見られる行動だそうです。

人通りが多い街の中で見かけることはまれですが、去年6月には、東京都心の新宿でも確認されています。
東城教授は近年、花壇や街路樹の整備が進み、ミツバチの好む「蜜源」が市街地にもできたのではと分析しています。
刺激をしなければ人を襲うこともなく、そっと見守ってもらえればと話しています。