3月の大相撲春場所で12勝3敗で優勝し、11日に初日を迎える夏場所で綱とりがかかる石川県津幡町出身の大関・大の里。

夏場所後に横綱昇進を果たせば新入幕から所要9場所での快挙となり、年間で6場所制となった1958年以降では最速となります。

一方で、学士力士として「2人目の横綱」になれるかという点にも注目をしたいところです。

現時点で唯一の大学相撲出身の横綱は石川県七尾市出身の輪島です。「蔵前の星」と呼ばれ、「黄金の左」との言葉で形容される左差しや左前ミツからの厳しい攻めで横綱に駆け上がった同郷のレジェンド力士。

元横綱・輪島

大の里が夏場所で横綱昇進を果たせば大関は所要4場所ということになりますが、これは輪島と同じ場所数になります。

横綱昇進の条件としては、「大関で2場所連続優勝、またはそれに準ずる成績」を挙げた場合との内規があります。

輪島は、昇進2場所前の1973年(昭和48年)春場所で13勝2敗(優勝はせず)、1場所前の夏場所で15戦全勝で優勝し、横綱に昇進しました。

大の里は春場所は12勝3敗で優勝しました。このあたりが輪島とは違ってきますが、郷土の先輩のように15戦全勝ならおのずと横綱昇進ということになるでしょう。