岡山市北区の百貨店で、約300点の金製品の展示・販売が行われています。歴史的に価格が高騰していて、安全資産とも言われる「金」に熱い視線が注がれています。
まばゆい輝きを放つ純金の胡蝶蘭や、今にも飛び立ちそうな鷹。また、他のものに比べて購入しやすいと人気のストラップや小判など約300点が並びます。きのう(8日)天満屋岡山店で始まった黄金作品展です。

純金のおりんは、約1分もの間、澄んだ音色が続くとして人気です。そして、今回、最も高いものは純金の風炉と茶釜のセット。値段はなんと1憶9千万円を超えます。

(大渕銀器 黒田剛史さん)
「金は希少価値がすごく高いので、代々ご家族の方、ご子息の方に引き継ぐものとして、小判であったりおりんであったりを買われる方が非常に多いです」
アメリカのトランプ大統領による関税政策の影響で、世界経済の減速が懸念される中、価格が暴落するリスクが比較的少ない「安全資産」として「金」への注目が高まっています。岡山市内の老舗宝飾店によると、金の価値は高まり続けているといいます。
(ジュエリータナカ 田中大資さん)
「今はもう過去最高と言ってもいいくらい高騰していて、日々扱っているんですけど、毎日驚かされているという感じです」
4月には、国内での小売価格が史上初めて1グラム=1万7千円を超え、きのう(8日)も最高値を更新。約25年前には1グラムあたり約1000円だった平均価格が、17倍にも膨らんでいます。今後も価格が上がることが予想される中、安全資産として金を求める人が増えているようです。

「身に付けられる形で金のネックレスを買われる方もいますし、インゴットと呼ばれる資産として保管しておく方もいます」
一方で、「金」を売りにくる人も…。
「ずっと使っていた指輪などを売りにくる方がいて、そんな値になると思わなかったとか、臨時ボーナスを貰った気分という方がたくさんいます」
今後、価格はどこまで上がり、売り時はいつなのでしょうか。
「過去の歴史を見ても、上がったり下がったりを繰り返してきているものなので、下がるリスクももちろんあるけど、不安定になればなるほど上がっていくのが金ですので、なかなか下がっていく要素は見られないのかなと思うんですけど、こればっかりは分からないです」
安全資産としての魅力が高い金。世界情勢への不安が続く中、今後も熱い視線が注がれそうです。