新しいローマ教皇を決める選挙「コンクラーベ」の4回目の投票で、アメリカ出身のプレヴォスト枢機卿が選出されました。教皇名はレオ14世です。

2日目を迎えた「コンクラーベ」。日本時間の午前1時すぎ、システィーナ礼拝堂の煙突からあがったのは…。

記者
「煙突から白い煙があがりました。4回目の投票で新しいローマ教皇が選出されました」

新しい教皇が選ばれたことを示す白い煙です。

第267代の教皇に選ばれたのは、ロバート・プレヴォスト枢機卿。レオ14世と名乗ることが発表されました。

ローマ教皇 レオ14世
「平和がみなさんとともにありますように。この平和のあいさつが、あなた方の心に届くことを望んでいます。あなたの家族に、どこにいようともすべての人々に、すべての民族に、地球全体に」

多くの信者を前に、「苦しんでいる人々に寄り添う教会でありたい」と呼びかけたレオ14世。南米ペルーで長く司祭として活動し、移民の支援など改革派としての一面も持ち合わせている一方で、性的マイノリティなどについては保守的な姿勢を示しているとされています。

「すべての人のために取り組む、(前)教皇フランシスコのような人であってほしいです」

レオ14世はアメリカ・イリノイ州生まれで、アメリカ出身者が教皇となるのは初めてです。

アメリカでは…。

新教皇と同じイリノイ州出身
「驚きました。だってアメリカは今、それほど好かれていないと思っていたので。神様が助けてくれたのね」

一方、レオ14世はこれまでに、トランプ政権の強硬な不法移民政策に苦言を呈するメッセージを発信していました。

バンス副大統領の移民に対する考え方に対し、「バンスは間違っている。キリストは他者への愛に順位をつけることを求めていない」とするメディアの記事を引用し、投稿したことも。

トランプ大統領は…。

アメリカ トランプ大統領
「これ以上の名誉があるだろうか。私たちも少し驚いている。とても嬉しい。本当に素晴らしい名誉だ」

こう述べ、お祝いしました。

ローマ教皇 レオ14世
「対話と出会いを通して互いに橋をかけ合い、私たちを一つの民として常に平和で結ぶのです」

「壁ではなく橋を築こう」という、トランプ政権に向けた前教皇フランシスコのメッセージを引用したレオ14世。14億人の信者をどう導いていくのか注目されます。