青森県は虫が媒介する木の伝染病「ナラ枯れ」について、2021年の同じ時期と同程度の発生を確認しているとして、今後の対策などを検討する会を開きました。

青森市で開かれた「ナラ枯れ被害対策検討会」には、国や県などから約30人が出席しました。
この中で、7月1日からとなる今シーズンに確認されたナラ枯れ被害は、国有林と民有林、計2万2500本余りで、去年の同じ時期と同程度であることが報告されました。ナラ枯れは体長5ミリほどの「カシノナガキクイムシ」が媒介する病原菌でナラ類の木が枯れる伝染病です。
青森県内では2010年に深浦町大間越(おおまごし)地区で初めて確認されて以降、つがる市や弘前市など7市町村で確認されています。
また、検討会ではナラ枯れがあった近くでは猛毒のキノコ、カエンタケの発生もあるとし、注意が必要と指摘しました。

※山形大学農学部 齋藤正一 客員教授
「命に関わる問題ですから秋のキノコ採りのシーズンは、そういうキノコを見つけたら触らないこと、というのをお願いしたい」

青森県は昨シーズンから取り入れた「カシノナガキクイムシ」をおびき寄せて駆除する防除法の効果が出ていることから引き続き被害防止に努めたいとしています。