きちんと紫外線は防ぎたいけど、肌荒れはしたくない・・・
日差しが強くなるこれからの季節、知っておきたい日焼け止めの正しい選び方や使用法を、美容皮膚科医の本多釈人氏に聞きます。
日焼け止めのPA・SPFとは

日焼け止めに表記されている「PA」や「SPF」。正しく理解していますか?
【PA】
・紫外線「A波」をカットする効果の指標
「A波」は肌の奥に入り込み、たるみ・しわ・肌の老化などの原因に
【SPF】
・紫外線「B波」をカットする効果の指標
「B波」は肌の表面(表皮)でシミ・そばかすなどの原因に
PAは+~++++、SPFは10~50+で表されます。
美容皮膚科 本多釈人医師:
どちらも数値が大きいほど防御効果が高いんですけれども、SPFは防御する「時間」が長くなるというもので、PAは防御する「効果」が高くなるという違いがあります。
コメンテーター 杉浦太陽:
昔は黒けりゃ若くてかっこいいかなと思ったけど、真逆ですね。たるみが出てくるんですね…
紫外線吸収剤・紫外線散乱剤の違い

日焼け止めに入っている成分には、紫外線の「吸収剤」と「散乱剤」の2種類があります。
本多医師:
紫外線をどのように防御しているかの違いです。
「吸収材」は、肌の表面で化学反応を起こして紫外線を熱エネルギーなどに変換し防御しています。
一方「散乱剤」は、細かい粒子によって乱反射をさせて、紫外線からお肌を守るものです。

≪吸収剤≫
・塗った後白くならない
・稀に肌がかぶれる
・成分の表示はメトキシケイヒ酸オクチル ジメチルPABAオクチルなど
≪散乱剤≫
・塗った後少し白くなる
・肌への影響はほぼなし
・成分の表示は酸化亜鉛 酸化チタンなど
本多医師:
「散乱剤」は粉体が入っているため、少し白っぽくなるような塗り心地です。トーンアップ機能が入っている日焼け止めは、これを逆手にとって散乱剤が多いものです。
逆にあまり白浮きしないものが「吸収剤」が多いもので、こちらはお肌の上で化学反応を起こしていますので、稀に吸収剤のアレルギーをお持ちの方、または敏感肌など肌が非常に弱い方は肌がかぶれるなどのトラブルを起こす可能性もあります。
本多医師によると、効果の高い商品は吸収剤が多く含まれているので、肌トラブルに繋がる可能性もあります。通勤やちょっとした外出なら、SPF30程度、PA++かPA+++で十分ということです。