山口県下松市の特産品が戻ってきました。
海水温の上昇による大量死で停止されていた笠戸ひらめの出荷が、7日から再開されました。

午前7時すぎ、下松市の栽培漁業センターで笠戸ひらめの出荷作業が始まりました。
センターでは去年、養殖していたヒラメおよそ6000匹が死んでいるのが見つかりました。
ヒラメを入れていた水槽の水は海水を引いていて、猛暑による水温の上昇が原因とみられます。
昨シーズンの出荷量は例年の3分の1以下となり、センターでは秋ごろから出荷を停止していました。
当初は今年夏ごろの再開を予定していましたが、新たに入れたヒラメが順調に成長したため、7日から出荷を再開しました。
およそ2万2000匹を養殖していて、今シーズンは例年と同程度の出荷量を見込んでいます。
下松市栽培漁業センター 事業推進部門 旗手友紀 管理長
「成長はよく、しっかり元気に育ってきてます。今回改めて笠戸ひらめの重要さ、大切さを私どもも認識いたしまして、これからも笠戸ひらめを通年出荷できるように養殖していきたいなと思っております」
下松市の「国民宿舎 大城」では7日、およそ6キロを入荷しました。
ランチなどで笠戸ひらめを使った料理を楽しめることが売りですが、出荷停止中は県外産のヒラメやほかの魚を使ったメニューに変更するなどの対応を余儀なくされていました。
しかし、客からは笠戸ひらめを求める声が多く、予約のキャンセルもあったということです。
国民宿舎 大城 保正秀幸 支配人
「去年秋から今日まですごく我慢の日々というか、そういったことが続いてましたね。出荷再開はわれわれ職員も、ここに来られるお客様も待ち望んでいたことなので、期待感というのはすごく大きいものです」
7日から宿泊者向けの笠戸ひらめ料理の提供を再開していて、ヒラメの成長にあわせて順次、メニューの幅を広げていきたいということです。