二重価格について村橋記者は

Q、タイで生活していて二重価格についてどう感じる?
JNNバンコク支局 村橋佑一郎記者
「最初は高いなと感じることもあったがいまはもう慣れてきた感じ。タイ語でタイ人価格が表示されているところもあり、タイ語が読めない外国人は二重価格になっていることすら気づかないケースもある。あえて分かりにくくしているのかなと疑問に思う。」
Q、二重価格で徴収した金額はそれぞれの施設でどのように使われている?
JNNバンコク支局 村橋佑一郎記者
「現地メディアによると、施設の運営維持費やスタッフの人件費、一部は税収として納められているという。ただ、国立の施設も含めてこうしたお金の使い道はほとんど公表されていない。二重価格にするのであれば、透明性のある運用も必要になるのかなと感じる。」
日本での導入 専門家「慎重になるべき」
日本での二重価格の導入について、専門家に話しを聞きました。

立教大学観光学部 西川亮 准教授
「端的に言いますと少し導入には慎重になるべきではないかなというふうに考えてます。二重価格は主に新興国、あるいは発展途上国での仕組みになります。それを経済大国である日本が行うということが、そういった国々の考え方と同じように日本が捉えられてしまうという可能性はあると思います」
また、日本ですでに導入されている市民割や県民割と違い、国籍という概念で価格を分けてしまうのは、差別に繋がる恐れがあると西川准教授は言います。

立教大学観光学部 西川亮 准教授
「日本国憲法における平等は規定の部分ですとか最近の国会で二重価格の議論がなされているんですが、不当な理由で宿泊とか公共交通の値段を変えることはやっぱり差別に当たるんではないかと判断がなされていますので、おそらくまた日本国内の文脈での議論が必要ではないかなとは思います」