盛岡市のカワトクデパートを会場に保護ネコの譲渡会が開かれました。初めての開催となったカワトクでの譲渡会には主催するNPOとデパート側にも狙いがありました。

午前10時すぎ、盛岡市の認定NPO法人もりねこやカワトクのスタッフが譲渡会に参加する保護ネコを運び入れていました。譲渡会は4日もりねこが単独で開催し5日はもりねこと盛岡市保健所との共同開催で、飼い主の病気や多頭飼育によって保護された17匹が集められました。

一見、意外にも感じる百貨店での保護ネコの譲渡会果たして客の反応は?譲渡会は整理券を手にした来場者が行列を作って訪れていました。

(来場者)
「子どもが最近ネコのぬいぐるみばかりで遊んでいるのでちょっと見に行ってみようかと」

実は多い年にはもりねこだけで年間100匹を超えていた保護ネコの譲渡数は2023年度66匹、2024年度52匹と減少傾向にありました。キャトフードや猫砂の値上がりといった物価高騰が背景にあるとみられています。

(NPO法人もりねこ・工藤幸枝理事長)
「盛岡と言えば象徴するのがカワトクさんという大きなお店でやれたらすごく影響も大きいのではと思ってダメ元で相談させていただいたら快く受け入れていただき
今回実現しました」

一方で保護ネコの譲渡会に限らず展示や販売を目的に動物を館内に入れること自体1980年の菜園移転後初めてというカワトクにとっても今回の開催には強い思いがありました。

(カワトク・山崎直人マネージャー)
「百貨店の在り方もすごく変化していると思います。物販中心だったのがやはり生活とか文化とか新たなものを提供したいと思っていましたので」

譲渡会ではもりねこや保健所のスタッフがそれぞれのネコの特徴や性格を丁寧に説明し5日と6日の2日間で合計16匹に新しい飼い主が決まりました。もりねことカワトクでは今後もこうした取り組みを継続できるよう検討を進めることにしています。