東京電力が再稼働を目指している柏崎刈羽原子力発電所の7号機について、重大事故に対処する設備として設置されている衛星電話のトラブルが1年に4回起きたことを受け、原子力規制委員会は追加検査を行うと決めました。

柏崎刈羽原発では2024年11月から2025年1月にかけて、7号機の中央制御室などで、緊急連絡に使う衛星電話の故障が4回続けて起きていました。

原子力規制庁によりますと、重大事故に対処する設備でのトラブルが1年に4回発生した場合、延べ40時間程度の『追加検査』を行って再発防止策などを調べることになっています。

規制委では30日に開かれた会合で追加検査の実施を正式に決定。
東京電力はこれまで、衛星電話の不具合の原因について「東電自身の安全活動にかかわるパフォーマンスに問題はなかった」と説明したということです。

【原子力規制委員会 山中伸介委員長】
「事業者にパフォーマンス劣化がなかったかどうか、追加検査ではしっかり検査官に見てほしい」

規制委は東電に対し、衛星電話の故障原因や改善のための計画について改めて報告するよう求め、それを受けて追加検査の期間などを検討する方針です。

東電は2024年に7号機への燃料装填を終えていて、「再稼働に向けた技術的な準備は整った」としていました。