栃木県の高速道路で起きた逆走事故では、インターチェンジの丁字路から車が進入した可能性が指摘されています。どうすればミスを防げるのか、県内にある似たつくりの現場を取材しました。

4月26日の夜、栃木県那須塩原市の東北道上り線で起きた逆走車による正面衝突の事故。逆走した車の運転手と衝突した相手の運転手が死亡しました。


逆走車による事故は2024年8月にもー。東北道下りの黒磯パーキングエリア付近で逆走してきた軽乗用車と乗用車が正面衝突し、2人が死亡、子ども2人が頭にけがをしました。

その翌日にも…栃木市の東北道で80代の男性が乗用車で逆走し、バイクと衝突する事故が起きました。

ネクスコ東日本によりますと、逆走は、毎年200件程度発生。2015年以降、少しずつ減ってはいますが、依然として2日に1回以上のペースで起きています。

26日の事故の直前には、現場からおよそ3キロ離れたインターチェンジの監視カメラに逆走車と色や形が似た車が映ってました。

実際に行ってみるとー。

料金所を通過したあと下り線と上り線の分岐点が現れます。そこから東京方面に進むと、こんどは信号機のある丁字路があり、右折すると本線に合流します。

しかし、左折すると東京方面の上り線に逆走する形で合流することに…。
今回の逆走はここを左折した可能性があります。


地元のタクシー運転手はー。

タクシー運転手は:「確かにわかりづらい。たぶん初めて入ったらわからないんじゃないか。どっち行っていいかわからないと思う」

逆走が始まった可能性のある丁字路の交差点。実は県内にも似たような場所があります。

上信越道下りの坂城インターにはー。

記者:「長野方面に進むと信号のある交差点となっています。青い方向に行くと逆走となってしまいます。信号が変わると右折表示が出ます」


左折方向に進入禁止の看板があるほか、信号が変わると右折の青い矢印が出るため、栃木県のケースと比べると、逆走は起きにくい構造となっています。

一方で、中部横断道の無料区間、佐久南インター下りの交差点はー。

記者:「信号のない交差点となっています。減速や急カーブなどの看板が置かれていて、青い方に右折しなければなりません」


危険を知らせる看板はある一方で、信号機自体がありません。

また、出口に向かう側は一時停止が必要で、十分注意していないと衝突事故が起きかねません。

信号機がない丁字路は佐久南インターの隣、佐久中佐都インター上りにも。


逆走事故が繰り返される中で、ドライバーの間違いが起きづらい対策が求められています。