パレスチナ自治区ガザでの戦闘をめぐり、停戦交渉を仲介するカタールの首相は「イスラエルは戦争の明確な終結を見据えずに人質問題に注力している」などと述べました。

カタールのムハンマド首相は27日、記者会見で、仲介するガザの停戦に向けた交渉について、「若干の進展があった」などと述べました。

ムハンマド氏は24日にイスラエルの代表団と協議したと伝えられていますが、どういった点で進展が見られたかについてなど、詳細は明らかにしていません。

そのうえで、ムハンマド氏は「ハマスはすべての人質を解放する用意がある」とする一方、その条件はイスラエル側にとって受け入れられるものではないとの見方を示したうえで、「イスラエルは戦争の明確な終結を見据えずに人質問題に注力している」などと述べました。

こうしたなか、ハマスは26日に声明を出し、仲介国エジプトと集中的な協議に臨んだことを明らかにしました。

協議では、ガザでの戦闘を5年から7年にわたって停止し、ハマスが人質全員を解放する案が提示されたとみられています。

一方でハマスは、イスラエルが戦争終結の条件として求める武装解除には否定的な姿勢を示していて、交渉は難航するものとみられます。