手取川ダムの建設に伴い、旧白峰村・桑島地区の集落が移転して生まれた、白山市の鶴来桑島町。町の発足から50年となることを記念してき、記念の式典が27日、開かれました。

白山市の鶴来桑島町が誕生したのは、1975年。手取川ダムの建設計画により、当時の旧白峰村・桑島地区の集落は移転を余儀なくされ、57世帯の住民がこの地に移り住みました。

27日に開かれた記念式典には馳知事や地元住民などが出席し、50周年の節目を祝いました。31歳で集落の移転を経験した男性は、当時をこう振り返ります。

川上輝樹さん(81)
「県庁にむしろ旗を持って反対運動もした。それはそれとして、県の事業、国の事業として受け入れて、不安ながらに引っ越してきた。今はすごい団結力が強い町内会になって、ものすごく安心して住める町になったので喜んでいる」

現在は、180世帯500人が暮らす鶴来桑島町。集落の高齢化が進み若い世代への記憶の継承が課題となる中、会場では当時の貴重な写真や資料も展示され、住民らが町の歴史について知識を深めていました。