能登半島地震で海底が4メートル以上隆起し、船が接岸できなくなっていた石川県輪島市門前町の鹿磯漁港では、25日朝、およそ1年4か月ぶりに水揚げ作業が再開され、仮復旧した港に活気が戻りました。

大漁旗を掲げながら沖合から戻ってきた定置網漁船。鹿磯漁港で朝、およそ1年4か月ぶりに水揚げが行われました。

鹿磯漁港は、能登半島地震で海底が4メートル以上隆起し、船が接岸できなくなり、漁師は片道2時間かけておよそ30キロ離れた志賀町の福浦港で水揚げを行ってきました。

隆起した港の一部を埋め立て護岸を延長する仮復旧工事が完了し、25日からようやく鹿磯漁港で水揚げができるようになりました。

取れたのは、サバやタイなど定置網に入ったおよそ2トン。地元での久しぶりの水揚げに、漁師たちも自然と笑顔があふれます。

漁師「うれしいですね最高です。やっぱり近いんでうれしいです」

地元の料理店も港に訪れ、水揚げの再開を喜びます。

地元の料理店「うれしい限りです。やっぱりね、地元のおいしい魚をいろんな人に食べてもらえれば」

門前大敷・山口勇次船頭「ほっとしているというのが一番でかい。仮復旧が進んで去年と比べて仕事のやりやすさはかなりやりやすい。初日にしては良い方だと思います。皆さんに美味しく食べてもらいたい。自分らはより良い魚をあげてくるので、それを皆さんが美味しく食べていただければありがたいです」

取れた魚は金沢や富山県の氷見市に運ばれたということです。

今後は、小型船などが利用するスロープの仮復旧工事も5月までに完了し、隆起して使えなくなっている他の近隣漁港の船も受け入れることにしています。