広島県安芸高田市の石丸伸二・前市長に「恫喝された」などとうその発言をされ、名誉を傷つけられたとして、市議が損害賠償を求めた裁判で、最高裁判所は石丸前市長の上告を受理しない決定をしました。安芸高田市に賠償の支払いを命じた判決が確定しました。

安芸高田市 山根温子議員
「(石丸・前市長は)ありもしないことをでっち上げて、ウソで5年間、ここまで裁判を長引かせる。本当に卑劣な方だなと」

この裁判は、2020年10月、石丸前市長が市議会との意見交換の場で「恫喝があった」などとSNSに投稿し、その後、どう喝したのは山根温子市議だと名指するなどしたことで名誉を傷つけられたとして、山根市議が損害賠償を求めていたものです。

おととし12月の一審判決は山根市議への名誉棄損を認め、市に33万円の支払いを命じていました。広島高裁も、一審判決を支持し控訴を棄却していて、市は、上告をしないことを明らかにしていました。

一方、石丸前市長は裁判の補助参加人として上告受理を申請しましたが、最高裁は23日付けで、上告を受理しない決定をしました。

市に賠償を命じた一審と二審の判決が確定したことを受け、山根議員は24日、会見を開き、5年にわたる裁判を振り返りました。

安芸高田市 山根温子議員
「応援してくれた方々のおかげで安芸高田市の市政に向かって頑張れる気持ちになった」

判決確定を受け、安芸高田市は24日、山根議員側に対して予備費を使った賠償の意向を示したということです。また、石丸前市長に対する求償についても「弁護士と相談して判断する」としています。