2024年、高知市のプールで起きた男子児童の死亡事故について、高知県教育委員会の今城純子(いまじょう・じゅんこ)教育長は「高知市だけでなくすべての学校で肝に銘じなければならない」とし、県教委としての安全管理指針を4月中にまとめると述べました。
2024年7月設備の故障により近くの中学校のプールで行われた長浜小学校の水泳の授業で小学4年生の松本凰汰(まつもと・こうた)くんが溺れて死亡しました。この事故を調査してきた第三者検証委員会は事故原因について「教諭の一人が凰汰くんの居場所を把握していなかった」ことや「学校や教育委員会が深くなった水深の対策を講じていなかった」ことなどをまとめた報告書を高知市に提出。市は「全ての児童の両肩が水面から出るラインを目安とする」ことや授業の実施者と別に監視者を必ず配置することなどを盛り込んだマニュアルを作成し、6月からプールの授業を再開する方針です。
23日、県教育委員会の今城純子教育長は「全ての学校で肝に銘じなければならない」と述べ、県教委でも、適切な水位や監視者の配置などを盛り込んだ安全管理指針を今月中にまとめると説明しました。
(県教育委員会 今城純子 教育長)
「第三者委員会の報告書は決して高知市だけの提言としてとらえるだけでなく、県内の各教育委員会、各学校においてもこれを教訓として受け止めることが重要」
5月の12日と19日には高知市を除く県内の小学校や義務教育学校など150校、およそ200人を対象にした安全管理研修会を開くとしています。