もうすぐゴールデンウィーク。楽しいお出かけのためにも体調管理に注意が必要です。
暑い日に水分をとったり身体を冷やすことも大事ですが、この時期から暑さに負けない身体作りをしておくことも非常に大切。
今やりたい「身体メンテナンス」を、工藤あき医師が解説します。
熱中症対策は「今」の時期から

暑くなると注意したいのが「熱中症」です。
日本赤十字社のアンケートでは、熱中症対策を始める時期は6月・7月が多く、4月から始める人はわずか2.3%となっています。
しかし去年(2024年)の熱中症による救急搬送状況を見ると、ゴールデンウィークの時期には既に688人が搬送されています。
日本内科学会認定医 工藤あき氏:
梅雨には湿度が上がって体感として暑いなと感じるので、そこから対策する方が多いんですが、臨床しているともうこのぐらいの時期から熱中症の患者さんに出会いますので、既に要注意シーズンと捉えた方がいいですね。
“暑熱順化”で身体の負担を減らす
「暑熱順化(しょねつじゅんか)」とは暑さに身体が慣れることで、1週間〜2週間かかるとされています。
暑熱順化することで▼身体の熱を逃がしやすく▼体温が上昇しにくくなり▼汗に含まれる塩分も少なくなります。
自然に任せていると身体への負担が大きくなってしまうので、意識して暑熱順化していくことで身体への負担を減らすことができます。

暑熱順化を促進するには・・・
▼適度な運動(週5回~ 30分)
▼ウォーキング(週5回 30分)
▼ジョギング(週5回 15分)
▼サイクリング(週3回 30分)
▼湯船に浸かっての入浴(2日に1回)
工藤医師によると、無理せず体調に合わせてじんわり汗をかく程度がベストだそうです。
日本内科学会認定医 工藤あき氏:
まだこの時期は汗をかくことに慣れていないので、汗の質があまり良くないんです。塩分濃度が高くベタベタした汗なので、体温調節には向きません。
ここにあるような運動をしていただくと、汗をかく練習になり良質な汗をかくことができます。
忙しい人にもおすすめなのがサイクリングですね。サイクリングであれば短時間で強度が高いところに持っていけるので、例えば移動手段を自転車にしていただくのも有効だと思います。