暴力団の意地だった

食費にも気を使わなければならない生活の中、長崎市との交渉も失敗、私生活でも孤立を深めていった城尾は、長崎市への逆恨みの思いを増幅させていきました。そして、ねじ曲がった怒りの矛先は伊藤一長市長へー。
『被告人には、暴力団組織内での自己の将来に悲観すべき事情があり、本件当時は経済的にも暴力団幹部としての体面を保つことが困難な状況になっていたから、自暴自棄となる中、長崎市が自己の主張や要求を受け入れず、その対応に暴力団としてのプライドを傷つけられたと感じて、長崎市への不満を募らせ、その怒りを長崎市長である伊藤一長へ向けるようになった』
『同人の市長選出馬を知って、その四選阻止をも目的に殺意を形成したと推認できる』
『社会を震撼させる様な大事件を起こすことで、暴力団幹部としての自分の力や意地を世間に誇示する意図もあったと考えられる』