沖縄戦中石垣島で捕虜となり旧日本軍に殺害された米兵を悼む慰霊祭が15日、石垣市で執り行われました。石垣島事件は80年前、米軍の攻撃機が石垣島上空で日本軍の迎撃を受け、兵士3人がパラシュートで脱出し捕虜となりましたが、その後、銃剣などで処刑されたものです。

捕虜を人道的に扱うことを定めたジュネーブ条約に違反した重大な事件だとして、戦後の裁判で多くの日本兵が起訴され死刑判決を受けました。慰霊祭には石垣市の関係者のほか米軍関係者20人あまりが参列し冥福と世界平和を祈りました。

慰霊式典実行委員長 識名安信さん「80回目の命日を迎えるわけです。一番危惧することは風化。戦争そのものが忘れ去られていく、一番それが心配です。いくら時間が経ってもこの事実は風化させてはいけないし、史実に基づいたなかでしっかりと若者たちに伝えていきたい」

実行委員会では今後もアメリカ側と共に慰霊祭を開催し、石垣島から平和の願いを発信していきたいとしています。