知日派として知られ、アメリカ・ブッシュ政権の国務副長官を務めたリチャード・アーミテージ氏が死去しました。79歳でした。

アーミテージ氏が経営するコンサルティング会社によりますと、アーミテージ氏は今月13日に肺塞栓症のため、亡くなったということです。

アーミテージ氏はレーガン政権で国防次官補を務めたほか、2001年にはブッシュ政権の国務副長官に就任。対日政策の中心を担ったほか、アメリカ同時多発テロ後の対応にもあたりました。

同時多発テロの発生直後には、会談した当時の日本の駐米大使に対し、「ショー・ザ・フラッグ=旗を見せろ」と伝えたとされ、日本に国際貢献を求めるアメリカの姿勢を示す象徴的な言葉として、広く知られることになりました。

アーミテージ氏は国務副長官退任後もたびたび来日するなど、共和党の知日派として、日本の政界に多くの人脈を持っていました。去年には総理官邸で岸田前総理と面会し、外交戦略などについて意見交換を行っています。

また、ジョセフ・ナイ元国防次官補らと発表してきた「アーミテージ・ナイ報告書」は、日米外交や東アジアの安全保障に大きな影響を与えました。