山寺を開いた慈覚大師・円仁の誕生日とされているきょう、立石寺で「円仁祭」が開かれ、訪れた人らが平和への祈りを捧げました。

慈覚大師・円仁は西暦860年に山寺を開いたとされる僧で、韓国や中国へ渡り、そこで得た知識や教えを日本流の仏教として伝えたとされています。

さらに、平和の教えを説き、人々を導いたとされていて、毎年4月14日は円仁を敬う日として「円仁祭」が行われています。

きょうは立石寺に、韓国や中国の総領事や山寺の関係者、地域の人などおよそ80人が集まり、平和な世の中を願い法要が行われました。

大内希美アナウンサー「関係者が鐘を打ち鳴らしている・・・手を合わせている」

「円仁祭」には世界各地で起こっている争いがなくなるようにとの願いや、東日本大震災など災害からの復興のほか、日中韓の友好を深めるといった目的もあります。
そのためきょうは立石寺だけではなく、日本・中国・韓国にある円仁ゆかりの寺院およそ500か所で一斉に平和の鐘が打ち鳴らされたということです。

立石寺住職・清原正田さん「韓国や中国の人たちと今こそ自分たち庶民が、一般の国民が手を結んでお互いのことを知りお互いの繁栄を願うことが大事」

また、訪れた人は「幸福の鐘」を順番に打ち鳴らし祈りを捧げていました。

山形市内から「みんな安心して世界中の人が心安らかに過ごせるように願った」

山寺のガイドは「外国の人も案内するが、タイの人を案内したときに隣のミャンマーでの地震の被害を聞いたら(タイでも)少しあったと言っていた。大変だと思った。災害が少なくなるといいと思う」

山寺には、円仁の説いた平和を願う鐘の音が響いていました。