ミキの昴生と亜生がMCを務める、全国の道に特化したバラエティ番組『道との遭遇』。今回は、全国800か所以上の道を巡ってきた道マニア歴19年の石井あつこさんが、三重県にある“廃隧道”を巡ります。※許可を得て撮影しています。廃道は危険ですのでむやみに立ち入らないでください。

車が通れない県道に眠る“廃隧道”

訪れたのは、三重県多気町。

(道マニア・石井あつこさん)
「櫛田川(くしだかわ)に沿う県道に行きたい。市街地からほど近い県道にもかかわらず、自動車では通れない部分がある」

多気町と松阪市を走る県道745号には、「全長19kmのうち1km弱ほど自動車通行不能区間が存在する」と石井さんは言います。

県道745号片野飯高(いいたか)線の起点から西へ進むと、2車線道路から水路と並走する狭い道へと移り変わり、その先の建造物には「立梅用水200周年」と書かれています。

1823年、田んぼを開拓しお米を作るための農業用水路として、櫛田川から取水して造られた「立梅用水」。工事にはのべ24万7千人が携わり、全長30kmにも及ぶ長大な水路のおかげで水田は潤い、苦しい農民の暮らしが救われたと言われています。