長崎市諏訪神社の秋の大祭長崎くんちの今年の踊町が10日、発表されました。龍踊や阿蘭陀万歳、「川船」など今年も長崎っ子をわくわくさせる6つの演し物が奉納されます。

長崎伝統芸能振興会は今年の長崎くんちで奉納踊を披露する6か町を発表しました。

・西古川町は「本踊」と相撲興行にちなむ「櫓太鼓」です。

・新大工町は「詩舞と曳壇尻)」長崎くんちで唯一、壇尻を奉納します。

・諏訪町は伝統の「龍踊」。青龍、白龍に子龍、孫龍が長坂を湧かせます。

・榎津町は「川船」。長い伝統がある総ヒノキ作りの船が軽快に回ります。

・賑町は「大漁万祝恵美須船」3艘の船を操りながら大人と子供が一緒に大海での漁を演じます。

・新橋町は「本踊阿蘭陀万歳」です。今年も長崎検番の芸妓衆がプロの踊りを奉納します。

一方、「本踊」を奉納していた金屋町は「奉納できる人数が揃わない」として今回の出場を辞退しました。

会見では、近年の踊町の住民減少や物価高などのなかで奉納を維持することへの悲鳴も聞こえてきました。

長崎伝統芸能振興会踊町委員会委員長・山下寛一さん「正直言うと明日は我が身かなと。収入は増えない。出るのは多いということで継続するのは非常に難しいかなって」

長崎伝統芸能振興会副会長・川添弘之さん「人・物・金に対する考え方が変わってきているのではないか。浜町の商店街・観光通りの商店街のほとんどがテナントになってきていると。古くからある店は何軒もない。(人手の確保や経済的にも)くんちに影響に及ぼしてきている」

各踊町は6月1日の小屋入りから秋の本番に向け稽古に入ります。