この冬の“豪雪”で被害を受けたリンゴ園を、青森県の宮下宗一郎知事が視察しました。木を伐採したあとに必要となる「苗木」が不足していることを受け、宮下知事は中長期的に苗木の供給へ取り組む考えを示しました。

宮下知事が視察したのは、平川市広船地区のリンゴ農家・外川清孝さんの園地です。外川さんの園地0.8ヘクタールのうち、全体の3割程のリンゴの木に「枝折れ」や「幹割れ」の被害がでています。

被害が深刻な木は伐採するしかなく、10日に視察した場所だけでも28本をきり、園地に積み上げています。

近隣の園地も同様の被害を受けていて、知事に苦境を訴えました。

農家は
「冬の間、スノーシューを履いて畑まで歩いて雪を下ろしたが、それでも枝が折れたり木ごと倒れたりした。心は折れないので…。枝は折れても心は折れないようにがんばっていますので、支援をしていただくように要望したい」

農家をいま悩ませているのは、被害を受けた木を伐採したあとに植える「苗木」の確保です。

園地を視察した宮下知事は、中長期的な課題として苗木の供給に取り組む考えを示しました。

青森県 宮下宗一郎 知事
「(苗木の供給について)中長期的な取り組みが必要だと思っている。(苗木は)もともと不足しているので、どのように供給を増やすのか、まず考えなければならない。そのあたりから、しっかり政策にできるように、これから進めていきたい」

リンゴの木の雪害は、津軽地方の11市町村で確認されていて、県はこのなかで200地点の園地をサンプル調査し、5月上旬に県全体で推定される被害額を発表する予定です。