有事の際の先島住民らの避難計画について、佐賀県の山口祥義知事は8日まで訪問した与那国町で、「避難は衝撃的なオペレーションだと理解して計画することが大事だ」と述べました。

与那国町を訪問した佐賀県の山口知事は8日、台湾有事などに備えた先島地域の住民避難計画について、地元住民らと意見交換しました。

高齢者福祉の関係者から、介護が必要な高齢者の受け入れ態勢や持病がある人の医療データの連携を要望する声があったほか、避難先での子どもの教育については、島の教員が引き継いで教える環境を求める声など、具体的な要望が上がりました。会の終了後、山口知事は有意義な意見交換だったとしたうえで、次のように述べました。

▼山口祥義 佐賀県知事
「避難は大変衝撃的なオペレーション。そこを皆が分かったうえで計画作りすることがとても大事で、そうしないと、計画作り自体が先に行ってしまうことで、さらに不安感をあおる」

一方、商工会や観光協会からは「避難だけでなく相互にイベントを開催して交流を深めたい」などの声があったのに対し山口知事は、佐賀県と与那国町の縁を「国が作ったお見合いみたいなもの」と例えて交流に意欲を示す場面もありました。

▼糸数健一 与那国町長
「本当にありがたいことに、佐賀県の方々が知事をはじめ、こうして真剣になって島のことを考えていただけることに関して感謝している」

また糸数町長は今後、町民に対して説明責任を果たしていく必要があるとも述べました。