アメリカと中国による関税の報復合戦への懸念から、日経平均株価は一時1300円以上の値下がりとなりました。東証から中継です。

“関税発動前夜”の出来事に、株式市場はきょうも大きく動揺しています。

午前の日経平均株価は一時1300円以上大幅に下落し、節目の3万2000円を割り込む場面もありました。その後、やや値を戻し、きのうより865円安い3万2147円で取引を終えています。

きっかけとなったのは、きょう午後に日本を含めた各国に対して発動が予定されている「関税」をめぐる発言です。

アメリカへの報復関税を発表していた中国に、トランプ大統領が104%の関税を課す方針だとホワイトハウスが発表。貿易戦争が過熱して世界的に景気が後退するのではとの懸念が高まり、ニューヨーク市場で一時1400ドル以上値上がりしていたダウ平均株価が一転、下落に転じました。

東京市場でも幅広い銘柄に売り注文が広がっています。市場関係者は「一層のエスカレートを懸念して、発動後も神経質な展開が続く」と分析していて、混乱が収まるにはまだ時間がかかりそうです。