特殊詐欺による被害が後を絶ちません。警察官や検事を名乗る男らとのやり取りで、高知市の20代の女性がおよそ64万円をだまし取られていたことが分かりました。男らはコミュニケーションアプリやビデオ通話などを利用していたということです。
高知県警によりますと4月5日、高知市の20代の女性の携帯電話に、大阪府警の警察官を名乗る男から「大阪の警察署に来てください」などと電話がありました。
女性が出頭できないと伝えると、今度は刑事を名乗る男が「リバトングループの主犯のカワサキヒロユキを捕まえたが知っているか」「カワサキが詐欺で使っていた口座があなたの口座だった」「顔を確認したい」などと言い、女性はコミュニケーションアプリのIDを伝えました。
その後、アプリのチャットやビデオ通話のやり取りの中で「カワサキの顔の確認」を求められ、女性が知らないと伝えると検事を名乗る男に通話が切り替わりました。
女性は検事を名乗る男に口座の取引履歴調査のために全額を指定口座に送金するよう指示され、合計およそ64万円を送金してだまし取られたということです。

県内の特殊詐欺の被害は今年に入って26件目で、被害額はおよそ1億540万円に上っています。(前年同時期は12件 被害額は約1978万円)