ロシアの大統領報道官は日本が対ロ制裁を科しているとして「平和条約締結交渉の可能性を語ることは不可能だ」と述べました。

日本政府は8日に公表した今年の「外交青書」のなかで日ロ関係について「北方領土問題を解決し、平和条約を締結する方針を堅持する」としています。

これについてロシアのペスコフ大統領報道官は8日、「現時点で日本側との接触はない」と指摘。そのうえで「日本はロシアに対する非友好的で敵対的な措置に全面的に加担した」として日本が対ロ制裁を科している状況下において「交渉の可能性について語るのは不可能だ」と述べました。

一方、ペスコフ氏はロシアとアメリカの協議をめぐり、10日にトルコのイスタンブールで外交当局者による協議が行われるとの見通しを示しました。

2月下旬に開催された協議に続くもので、ロシア側は両国の外交関係の正常化がテーマになるとしています。