台湾の安全保障部門の責任者がアメリカを訪問し、トランプ政権の当局者と会談すると報じられたことについて、中国政府は公式な往来に断固反対すると反発しました。

イギリスの「フィナンシャル・タイムズ」は5日、台湾の国家安全会議の呉ショウ燮秘書長がアメリカを訪問し、トランプ政権の当局者と非公式で会談すると報じました。

誰と会うのかなど、具体的な内容については明らかにしていません。

呉秘書長は去年の8月にもアメリカを訪問したことが報じられていますが、トランプ政権が発足したあと訪問するのははじめてだということです。

これについて、中国外務省の林剣報道官は7日の記者会見で強く反発しました。

中国外務省 林剣報道官
「中国は、アメリカと台湾のいかなる形の公式往来にも断固反対する」

そのうえで、アメリカに対して申し入れを行ったことを明らかにしました。

林報道官は、「アメリカは台湾海峡の緊張を高める新たな要因を作り出さないよう求める」と述べ、アメリカが台湾問題に介入しないようけん制しました。

中国軍は今月1日から2日にかけて台湾周辺で軍事演習を行っていて、台湾をめぐり緊張が続いています。