「“在日米軍基地”や“自衛隊”の艦艇をミサイル攻撃する可能性」 実戦で想定されうるシナリオ

今回の演習について中国軍のニュースサイトでは、台湾のシルエットの上に独立の「独」の字が雷で打ち砕かれています。

中国軍の艦船などが台湾を取り囲み、空母「山東」も展開。東シナ海での実弾射撃訓練も行われました。小谷教授によれば、今回は、台湾侵攻を想定した第一段階で、物資の供給などを止める海上封鎖の訓練でした。
実戦で想定されうるシナリオとしては、海上封鎖の段階でアメリカ軍が介入すると、「中国軍が“在日米軍基地”や“自衛隊”の艦艇などを、ミサイル攻撃する可能性がある」といいます。

実際、アメリカのシンクタンク「CSIS」が2023年1月に発表した中国による台湾侵攻を想定した机上演習では、日本が参戦し、最大で戦闘機161機、艦艇26隻を失う激しい戦闘になるケースが予測されました。中国軍の攻撃によって「日本各地の米軍基地や飛行場などが甚大な被害を受ける」とされました。

3月29日、ワシントン・ポストが報じた暫定国家防衛戦略指針では、「中国による台湾制圧を阻止することが、唯一の備えるべきシナリオ」とされています。そんななか、ヘグセス国防長官は「西太平洋で直面する、いかなる有事においても、日本は最前線に立つ」と発言したのです。