この冬は、新型コロナウイルスと同時にインフルエンザも流行することが懸念されています。専門家は同時流行は十分あり得るとしたうえで、それぞれのワクチンを同時に接種しても問題はないと話しました。

東北医科薬科大学 遠藤史郎病院教授:
「国内でもインフルエンザが流行して、コロナと(同時に)2つが流行する可能性が高くなっている」


こう指摘するのは、東北医科薬科大学の遠藤史郎病院教授です。この冬の新型コロナとインフルエンザの同時流行を危惧する理由はとは?

東北医科薬科大学 遠藤史郎病院教授:
「例年、日本の冬のインフルエンザの流行がどうなるかは、その年の南半球、具体的にはオーストラリアとかの流行状況を見て判断することが多い。今年はオーストラリアでインフルエンザとコロナが同時に流行していた」


厚労省によりますと、日本と季節が反対のオーストラリアでは今年、コロナ前に近い水準でインフルエンザが流行しました。日本でも、同時流行すれば、「医療のひっ迫」が危惧されると言います。

東北医科薬科大学 遠藤史郎病院教授:
「同じような発熱、呼吸器症状を起こしたりするような、そういう症状を呈する人たちが多くなる。(感染者数の)山が2つ分になるという印象」


また、心配する人が多い2種類のワクチンの同時接種については、問題はないと言います。

東北医科薬科大学 遠藤史郎病院教授;
「色んな種類の(ワクチン)を打つと効果が無くなるとか、効き目が弱くなることはない。不安な方は、2週間の間隔を空けて打てばいいと思うし、一回で済ませたいと思うなら同時に打っても全然問題はない」


同時流行しても、わたしたちが心がけるべきことは、これまでと変わらないと話します。

東北医科薬科大学 遠藤史郎病院教授:
「インフルエンザであっても、新型コロナであっても、引き続き三密を避ける、換気をする、マスクを正しく着用するということが必要になってくる」