ビール会社が去年から始めた全国の桜の名所を保全するプロジェクトです。今年は岡山県新庄村の「がいせん桜」などが支援の対象に選ばれました。
つぼみが膨らみ始め、今年も開花の時が迫る133本のソメイヨシノ。新庄村の「がいせん桜」です。日露戦争の勝利を記念して1906年に植えられたもので出雲街道の宿場町として栄えた情緒豊かな街並みを華やかに彩ります。

(地元の人)
「誇りです。生まれた時からあるものなので生活には切り離せないものなんです」
住民たちにとって、散った花びらや落ち葉の清掃は生活の一部になっているといいます。約120年の歴史を誇るがいせん桜。寿命60年程度といわれるソメイヨシノを村民と自治体が一丸となって守り抜いてきました。
(新庄村商工観光係 岩佐佳奈主任)
「衰えた木に対しては治療を施したり根っこに定期的に施肥をしたり“てんぐ巣病”発生を抑えるために枝を切除したりそういったようなことで、毎年メンテナンスを続けています」
郷土のシンボルを後世に残したい…。こうした取り組みをサポートしているのがキリンビールが取り組む「晴れ風アクション」です。ビールの「晴れ風」を購入すると、売り上げの一部が保全活動の資金として、サポートの対象となる自治体に寄付される仕組みです。さらに商品の二次元コードなどから晴れ風アクションのサイトにアクセスすると、1日に1回、0.5円相当の晴れ風コインがもらえ、好きな自治体を選んで寄付することもできます。

(新庄村商工観光係 岩佐佳奈主任)
「本当にとてもありがたい取り組みだなと思って感謝しております」
さらに今年からは新たな支援の形も。晴れ風アクションのサイトにアクセスすると、「桜AIカメラ」を使用できるようになり、スマホからアクセスして桜の木を撮影することで、桜の健康状態や樹齢を測定することができます。診断結果は、桜を管理する自治体に報告され保全活動に役立てられるようになっています。

(新庄村商工観光係 岩佐佳奈主任)
「みなさんに参加していただいて、がいせん桜もそうですけど全国各地にある桜の名所の保全活動に思いを寄せていただける方が増えいって、そういった思いを持って花を見てくださる方が増えていけば嬉しいなと思います」
毎年3万人をこえる花見客が訪れるという「がいせん桜」。新庄村では来週中の開花を見込んでいます。