算出方法は単純な割り算?

AIエンジニア 安野貴博さん:
3月に行われた日米首脳会談では、かなりうまくいった感が出てきたなと感じたのですが…

イギリスに課される相互関税は10%です。なぜ日本とイギリスで差がついてしまったのでしょうか。

【世界各国の関税】
・日本:米国への実質関税46% / 米国からの相互関税24%
・EU:米国への実質関税39% / 米国からの相互関税20%
・韓国:米国への実質関税50% / 米国からの相互関税25%
・中国:米国への実質関税67% / 米国からの相互関税34%
・ベトナム:米国への実質関税90% / 米国からの相互関税46%

news23 ジャーナリスト 片山薫さん:
日本は特に大きい方だと思いますね。

藤森祥平キャスター:
24%という数字の根拠はどこからきているのでしょうか。

トランプ大統領は「日本は実質46%の関税をかけている。我々は彼らに24%の関税をかける」と述べました。

これは“日本はアメリカに実質関税46%かけてくるが、アメリカは半分くらいの24%にしてやるぞ”という感じなのでしょうか。

news23 ジャーナリスト 片山薫さん:
トランプ大統領的には「ディスカウントしてやるぞ」ということなのですが、いい加減な数字だと思います。

元々、日本の平均関税率は大体3.9%といわれています。にもかかわらずアメリカ側は46%だというのです。

この“46”という数字をよくよく調べてみると、アメリカが日本に対する貿易赤字685億円を、日本製品の輸入額1482億円で割った数字なんです。

【アメリカ “トランプ関税”の計算方法?】
日本に対しての貿易赤字685億÷1482億×100=46%

これは関税の計算方法とは全く違うもので、勝手に計算したものなんです。

トランプ政権は「非関税障壁がある」と主張しているんですね。例えば安全規制の問題や、アメリカ車は輸入しにくいといったことをふっかけてきた数字なんです。

ほぼいい加減で、他の国の関税率を計算しても経済学的な裏づけはないことがわかりました。