鹿児島県指宿市の廃校を活用して、今月、新しい施設がオープンします。きょうだいの職人が挑むのは、指宿市で初のあるお酒づくりです。

指宿市の徳光小学校跡地です。廃校となったこちらの校舎に誕生したのが…

(記者)「靴箱や階段など校舎の面影が残るこちらの施設。家庭科室だった部屋に出来たのが、クラフトビールの醸造所です」

今月17日にオープンする指宿市初のクラフトビールの醸造所「いぶすきブルワリー」です。

徳光小学校は2021年、児童数の減少で144年の歴史に幕を閉じました。校舎などの建物は地域に残されていましたが、およそ2年半かけて改修され、クラフトビールの醸造所に。

以前の音楽室は、ビールとともに黒豚や地元の野菜を使ったピザなどを楽しめる憩いの場に生まれ変わり、3日、市の関係者などが参加する試食会が開かれました。

(徳光小学校を卒業)「活用されなくて、グラウンドが草が生えて整備されていないのは、卒業生として一抹の寂しさあった。地元のみなさんに愛される施設を期待している」

醸造所を開いたのは、指宿市で介護施設などを経営する今奈良孝さんと、姉の恵さん。2人は東京や長野などでビールの醸造をイチから学び、きょうだいでビールの醸造職人、ブルワーになりました。クラフトビールを地域の新たな観光資源にしたいと話します。

(今奈良恵さん)「今まで私は飲む専門だったので、美味しいビールをまさか造る側になるとは。私の仕事は今からが勝負なので、身の引き締まる思い。美味しいビール造ろうという気持ちでいっぱい」

クラフトビールは今月中旬から醸造し、来月上旬から販売を開始するということです。