長野市内に滞在していた県外の男性がはしかに感染していたことがわかりました。
感染力が強いはしかは全国的に患者が増加していて市などが注意を呼びかけています。

はしかへの感染が確認されたのは愛知県に住む20代の男性です。

市などによりますと、男性は3月22日に長野市を訪れ、翌日、発熱などの症状が出たため検査を受け、感染が分かりました。

男性は予防接種を受けておらず、現在、はしかが流行しているベトナムへの渡航歴があったということです。

男性は3月22日の午前中、市内の飲食店やコンビニを訪れ信州大学の卒業式に出席し、その後スーパーにも立ち寄っています。

ウイルスの空気中での生存期間は2時間以下とされていて、今はこれらの施設に行っても心配ないということです。

市は男性と接触した人への注意喚起として発表したとしています。

はしかに関してはコロナ禍で患者が急速に減りましたが、全国で徐々に広まりつつあります。

ウイルスは非常に感染力が強く、最大で3週間の潜伏期間があります。
また、発熱やせき、鼻水といった症状が出ます。

これだけだと普通のかぜと見分けがつかないように思えますが、「はしかの症状」を疑うポイントを専門家に聞きました。

長野市保健所感染症対策担当 今井宏恵課長補佐:「はしかの特徴でほほの内側に白い斑点ができる。あとは発疹ですね。予防方法は空気感染なのでマスクはしていただきたい」

2015年にはWHOから「日本では排除状態」と認定されているはしか。

日本では1978年からワクチンの定期接種が始まっていて、県内では予防接種を受けた人は9割を超えています。

今井宏恵課長補佐:「海外での発生がすごく多くなっていて渡航して戻り発症する人がほとんど。私たちとしてはもうちょっと(接種率を)上げていきたい。できれば100%」

はしかは、流行している海外の国に行ったことで、国内にウイルスが持ち込まれるケースが多いということです。

また自分がこれまではしかにかかっているかどうか分からない場合は、抗体検査などで確認できます。

市では、予防接種を受けていない場合は、検討してほしいとしています。