駅の東西では全く顔が違う大宮の町。長年ライバル関係の東西が綱引きで激突しました。町が変わればグルメも対照的、老舗の東と進化の西、その魅力を取材しました。

■「東口」からは老舗の技詰まった…とんかつ定食!

巨大ターミナル、埼玉県の大宮駅で東西グルメ対抗・綱引き大会。老舗の味が自慢の「東口」VS進化が止まらない「西口」。どちらが“大宮の顔”にふさわしいのか、因縁の対決です。

まずは、埼玉県内最大の繁華街「東口」エリア。


駅から徒歩5分、創業100年を超える老舗「とんかつ割烹 山下軒」。厨房で立ちのぼる豪快な炎。その高さは…店主の頭にまで届くほど。炎を上げるフライパンでは、代々継ぎ足しの秘伝のタレと群馬県産の脂ののった豚肉を強火で一気に炒めた「生姜焼き」。これ絶品なんです。


そして、看板メニューは「とんかつ定食」。

お客さん
「衣がおいしい。衣と衣の間がしっとりしている。からっとしてるんだけど中がしっとりしている」

粗めの生パン粉は通常より少し甘めの特注品。揚げ油は、よりコクが出るラード100%。素材の良さは代々受け継がれるこだわりなんです。



老舗の技が詰まった「とんかつ定食」。存在感バツグンのサクサク衣を一口噛めば肉のうまみと甘みが口いっぱいに広がります。

4代目のご主人に「東口」の魅力を聞くと…



とんかつ割烹 山下軒 山下誠一さん
「やっぱり氷川神社とかね。公園もあるし、あと参道」

創建2400年を超える「武蔵一宮 氷川神社」。全国に280以上ある「氷川神社」の総本社。周りには創業100年を超える食用油の専門店「大宮製油」や、今ではちょっと珍しい旗の専門店「辻旗店」など、老舗揃いなんです。


そして、大宮で50年ほど続く喫茶店「伯爵邸」には行列が。どこかノスタルジックなチョコバナナパフェや、薄焼き卵に包まれた昔ながらのオムライスがいただけるお店。
レトロな雰囲気の店内は、なんと若いお客さんだらけなんです。

お客さん
「逆に良いよね!落ち着く。渋いっていうか」
「レトロな雰囲気も可愛い、おしゃれだなって」
               
近年のレトロブームで、古き良き「東口エリア」に若者の注目もかなり集まっている様子。これには社長も自信ありげです。



伯爵邸 宮城正和社長
「東口の人間として、西には全然負けたと思わないですね。やっぱし勝たないとダメだと思う」