山林火災の原因と「大規模化」

日本での山火事ですが、「焚火」や「野焼き」「放火」などが主な原因で、毎年1200件程度が発生しています。
ただ、その殆どは小規模なもので、総務省消防庁によれば、直近の10年間で最も燃え広がった2017年の岩手県釜石市の山火事でも、焼損面積は413ヘクタールでした。

しかし2025年、岡山と愛媛では、それを上回る規模の山火事が立て続けに起きたわけです。さらに2月の岩手県大船渡の火災では、7倍以上の2900ヘクタールが焼損しています。
2025年の山林火災では建物への被害も甚大で、大船渡では200棟以上が焼け、愛媛でも21棟が焼けました。日本の山火事で、ふもとの建物にまで被害が及ぶのはきわめて珍しく、この10年では、2017年の宮城県栗原市で24棟に延焼したケースなど、ごく少数にとどまっています。
2025年の山火事が例年と比べ、いかに「大規模化」しているのかが分かります。なぜ、ここまで拡大しているのでしょうか。