危険運転致死傷罪の見直し議論が始まるのを前に、大分市で起きた時速194キロの死亡事故の遺族らが法務省に「数値基準」を新設するよう要望書を提出しました。
危険運転致死傷罪を巡っては、大分市で起きた時速194キロの車による死亡事故の裁判でも争点となるなど、全国で法定速度を大幅に超えても適用されないケースがあり、「基準が曖昧だ」と批判の声が上がっています。
事故で弟を亡くした長文恵さんが代表を務める「高速暴走・危険運転被害者の会」が28日法務省を訪れ、要望書を提出しました。

要望書では速度やアルコール濃度など「数値基準」を新たに設けるよう求めています。また、数値基準を少しでも下回った場合に適用されないことを防ぐため、現行法も維持すべきとしています。
(長文恵さん)「今後同じように速度超過の悪質な事故が短期間で起訴され、裁判に進んでいくことが遺族にとって一番の負担軽減になります」
危険運転致死傷罪の見直しについては、3月31日から始まる法制審議会で議論されます。